141字以上で述べよ

Twitterに嵌って3年、140字を超える文章を綴れない奇病を患った漫画原作者の戯言置き場です。

「ここだけの話」じゃ済まない時代

某有名コンビニ店長のブログが閉鎖されたらしいですね。

閉鎖理由に関しては身バレやコンビニ本部からの通達等が予想されていますが、いずれにせよ原因は「ここだけの話」をブログという誰でも読める媒体でぶちまけたことだと私は思います。

コンビニ経営者の視点から述べられる流通戦略や、コンビニの裏話など表立ってはいえない情報が読みやすい口語体で綴られている……あのブログが人気となった理由でもありますが、それは同時にコンビニ本部が見せたくない情報をベラベラ喋る不埒な者だとマークされるには充分すぎる理由でもありました。

 

インターネットが発達して誰もが発信者になれる時代だからこそ、あまり第三者に公にしてはいけない情報の扱いが雑になった印象があります。ただでさえ、人の口に戸は立てられず、昔から噂話として伝わってきたあれやこれやが今ではネット上で気軽に閲覧できる。たくさん転がっている。

「じゃあ何で人は『ここだけの話』をぶちまけちゃうのよ?」っていう疑問が出てくると思うんですけど、そりゃあ承認欲求や自己顕示欲によるものでしょう。

例えばこれからブログを始めるにあたって手っ取り早く人気になるにはどうしたらいいかって「ここだけの話」をぶちまけりゃいいんですよ。普段は言えないあれやこれやの裏話を読みやすい文体で綴れば誰だってチヤホヤしてくれます。

「ここだけの話」ってとっても面白いんですよ。知的好奇心満たせますし、読み応えありますし、そうだったのかーなんて悦に入れますし。んで、書いている人はアクセス数やブックマークコメントなどの反響の多さに浮かれて、自分の持っている情報を切り売りして綴っちゃうんですよね。Twitter上の私の言動がそんな感じです。

 

「ここだけの話」をぶちまけて人気者になるって手法は匿名で活動できるインターネットとの相性は抜群なんですよ。他人に言っちゃダメ!って口止めされていた情報をベラベラ語る奴って信用に値しないですけど、その口止めした人にバレさえしなけりゃやりたい放題なわけで。

ただし今回のコンビニ店長のように身バレしてしまうと、社会的信用を揺るがしかねないんですけどね。ここは難しいですね。自己承認欲求とリスクを天秤にかけて、何を優先するか考えながら記事を書くことは求められるんでしょうね。特定も今の時代、容易に行えちゃいますからね。怖い世の中ですよ、ホント。

 

だからこのブログも本当は好き勝手に語りたいですけど、仕事関係者から両親までほとんどの人に身バレしているんですね、私。「ここだけの話」を綴ると、現実世界での信用を失って面白い話や情報を聞ける機会を失ってしまう。なので、こんな感じで無難な記事をこれからも不定期であげていきます、というお話でした。